
奨学金には3通りのものがあります。
1つは日本学生支援機構(旧・日本育英会)、都道府県市町村等の奨学金で基本的に貸与された金額を所定の年限によって返還するもの
2つめが学校独自の奨学金制度や特待生制度で学費免除や貸与があり、返済不要の場合もあります
3つめが卒業してから指定の病院等で一定期間勤務することを条件として貸与されるものです。これは看護学校に多くみられます。
学校または設置形態によって様々の奨学金が用意されていますが、将来の進路や目的にあった奨学金を利用することが大切です。
奨学金として最もポピュラーなものです。利用者も多いですが、希望者のすべてが給付をうけられるわけではありません。学力基準と家計基準があり、また各学校で利用者の定員が決められ選考もあります。学校・通学の形態によっても支給金額が異なります。
一種と二種があり、一種は無利子、二種は所定の利子をつけて返済します。
(平成23年現行)
| 設置形態 | 学校の種類 | 自宅通学生 | 自宅外通学生 |
|---|---|---|---|
| 国公立 | 大学 | 45,000円 | 51,000円 |
| 短大 | |||
| 専修学校(専門課程) | |||
| 私立 | 大学 | 54,000円 | 64,000円 |
| 短大 | 53,000円 | 60,000円 | |
| 専修学校(専門課程) | 53,000円 | 60,000円 |
各都道府県や市で設けられている看護関係従事者の育成を目的とした奨学制度です。保健師・助産師・看護師学校(准看護師学校含む)や大学・短大の看護系学科の学生に適用されます。卒業後、貸与を受けた都道府県や市の病院や医療施設に一定期間勤務すれば返済が免除されます。
東京都の場合は、第一種貸与を受けた場合は知事の指定する都内の施設(都道府県によっては病床制限あり。東京都の場合は200床未満)に5年以上勤務すると返済が免除されます。第二種には勤務による返還免除はありません。
(平成23年現行)
| 職種 | 第一種 | 第二種 |
|---|---|---|
| 保健師、助産師 看護師 |
国公立 32,000円 |
1口 25,000円 (2口まで申し込み可) |
| その他 36,000円 |
||
| 准看護師 | 国公立 15,000円 |
|
| その他 21,000円 |
(平成23年現行)
| 設立形態 | 大学・短大 | 専修学校 |
|---|---|---|
| 国公立 | 平成12年度より 対象とならない |
専門課程 45,000円 |
| 高等課程 18,000円 | ||
| 私立 | 専門課程 53,000円 | |
| 高等課程 30,000円 |
奨学金にはさまざまな種類があることが理解できたことでしよう。前項にて取りあげた奨学金制度はあくまでも公的なものであります。では、これ以外の私立(民間)病院の奨学金制度についてここでは紹介していきましょう。
私立の病院では以下に挙げる3つのケースでの奨学金制度が一般的なものです。ただここで考えておかなければいけないのはあくまでもこの制度は個人と病院とのあいだに結ばれた社会契約であるということです。以前のような一定期間その病院に拘束される『お礼奉公』的な考えは現在なくなりました。看護学生やその保護者も「病院から奨学金を出してもらい、その見返りにその病院で働くことで、返済免除になるから経済的にとても助かる」といった考えで契約を結ぶことはよくあるケースですが、あくまでも就学のための資金として病院から社会契約として借受けし、看護師資格取得後はその医療機関の一員として責任ある職務を全うする(契約を果たす)という意識をしっかりと堅持することが大切です。
近年、看護職数の増加や4年制の看護大学や医学部看護学科等の急速な増加により、一般の他学部の大学進学と同じように自費(国民金融公庫などの国の教育ローンなどもある)、もしくは前述の公的な奨学金制度を利用して進学することが望ましい時代に変わりつつあります。今までは看護師の数が絶対的に不足していた為に、他学科の学校では考えられなかったことが看護では常識的に実施されていました。しかしこれは悪しき慣習として全面的に廃止した医療機関も少なくありません。奨学金を受ける側の甘えの気持ちも見直さなければならないのです。単純に貰えるものは貰っておいた方が得だわ、という考えでは後にトラブルになることもあるからこそ本人と保護者との意思確認や該当病院との契約条件の話し合いが大切です。
(1)私立の大学病院などで大学や短大、看護専門学校を併設しているケース
(2)私立の病院で大学や短大、看護専門学校を併設しているケース
(3)私立の一般病院、医院等
ここでは特に利用例の多い(3)のパターンについて右図にまとめてみました。
(あくまでも例であり、金額や勤務期間はさまざまです)
(京都看護医療予備校 副学院長 小田泰之)
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