看護・医療系学校の経済学。

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看護・医療系の経済学

奨学金

奨学金は大きく分けて3通りあります。
1つめは日本学生支援機構(旧・日本育英会)、都道府県市町村等の奨学金で基本的に貸与された金額を所定の期限までに返還するもの、2つめが学校独自の奨学金制度や特待生制度で学費免除や貸与があり、返済不要の場合もあります。
3つめが卒業してから指定の病院等で一定期間勤務することを条件として貸与されるものです。
これは看護系の進学者対象のものがほとんどです。

学校または設置形態によって様々の奨学金が用意されていますが、将来の進路や目的にあった奨学金を利用することが大切です。

日本学生支援機構(旧・日本育英会)貸与型奨学金

奨学金として最もポピュラーなものです。
利用者も多いですが、希望者のすべてが給付を受けられるわけではありません。
学力基準と家計基準(保護者の収入)があり、また各学校で利用者の定員が決められていて選考もあります。
学校・通学の形態によっても支給金額が異なります。
2017年度から給付型も始まりましたが対象者は限定的です。
一般的な学生支援機構の奨学金は一種と二種があり、一種は無利息、二種は所定の利息をつけて返済します。
いずれにせよこの奨学金はどのような場合でも免除にはならず完全返済していくことになります。

入学者の貸与月額
  国・公立大学 私立大学
自宅
通学生
自宅外
通学生
自宅
通学生
自宅外
通学生
第一種
奨学金
45,000円 40,000円
51,000円
40,000円
54,000円
40,000円
50,000円
64,000円
20,000円、30,000円
第二種
奨学金
月額20,000円~120,000円まで(10,000円刻み)

第一種奨学金(無利息)では、学種別・設置者・入学年度・通学形態別に定められていますが、3万円を選択することもできます。
第二種奨学金(利息付)では、国公立・市立、自宅・自宅外にかかわりなく5種類の月額から選択でき、希望により、採用された年度の4月に遡って借りることができます。
12万円を選択した場合に限り、市立大学の医・歯学課程は4万円、薬・獣医学課程は2万円の増額が可能です。
貸与期間中に必要に応じて、貸与月額を変更することもできます。

また奨学金は、毎月、本人名義の銀行、信用金庫又は労働金庫の普通口座に振り込まれます。
実際の申し込みは入学する前の申込み(予約採用)と、大学・専門学校に在学中の申込み(在学採用)の2通りがあり、申し込み資格や募集の時期等はそれぞれ異なりますので詳細は「日本学生支援機構」のホームページより確認してください。

第一種奨学金または第二種奨学金に加えて、入学した月の分の奨学金の月額に一時金として増額して貸与する利息付の奨学金で、日本政策金融公庫の「国の教育ローン」に申し込んだけれども利用できなかった方を対象とする制度もあります。

日本学生支援機構給付型奨学金【新制度】

●募集対象者
2019年度に大学(学部)、短期大学、専修学校(専門課程)に進学を予定している人、及び高等専門学校3年次から4年時に進級する予定の人であって、以下のア又はイのいずれかに該当する人
ア.住民税非課税世帯の人、又は生活保護受給世帯の人 イ.社会的養護を必要とする人
具体的な基準は、機構が提示するガイドラインを踏まえて各高等学校等が定めます。

●給付月額
進学先大学等の設置者(国公立、私立)・うう学携帯(自宅通学、自宅外通学)により決まります。

区分 国立 公立 私立
自宅通学 自宅外通学 自宅通学 自宅外通学 自宅通学 自宅外通学
大学・短期大学
高等専門学校
専修学校(専門課程)
20,000円
(0円)
30,000円
(20,000円)
20,000円 30,000円 30,000円 40,000円

各都道府県や自治体の看護師養成のための奨学金(修学資金)⇒主に看護系

各都道府県や市で設けられている看護関係従事者の育成を目的とした奨学制度です。
保健師・助産師・看護師学校(准看護師学校含む)や大学・短大・専門学校の看護系学科の学生に適用されます。
卒業後、貸与を受けた都道府県や市の病院や医療施設に一定期間勤務すれば返済が免除されます。

東京都の場合は、第一種貸与を受けた場合は知事の指定する都内の施設(都道府県によっては病床制限あり。東京都の場合は200床未満)に5年以上勤務すると返済が免除されます。第二種には勤務による返還免除はありません。

この制度は各都道府県や市町村などの地方自治体において、地域の看護師充足のために就学のための学費や生活費の一部を支援するものです。
これは看護系以外の大学や専門学校へ進学しても受給することはできず看護師不足が続く看護系ならではの奨学金制度です。
月額の支給金額や返済の免除条件などはそれぞれにより異なりますので、皆さんが住んでいる都道府県及び市町村の窓口に問い合わせしてください。

看護師養成に関わる私立(民間)病院の奨学制度について

私立病院に関する奨学金は主に3つのパターンがあります。

(1)私立の大学病院が大学、看護専門学校を併設し奨学金制度を設けているケース
(2)私立の一般病院(医療法人など)・施設が大学、看護専門学校を併設し奨学金を設けているケース
(3)私立の一般病院、施設、クリニック、医院等が独自に奨学金を設けているケース

※一部の国公立病院においては上記と同じ仕組みの奨学金制度を設けているところもあります。(居住地域で確認してください。)

ここでしっかり理解しておかなければならないポイントは、あくまでもこの制度は個人と病院とのあいだに結ばれた社会契約(法的拘束力がある)であるため、以下のルールをしっかりと確認してください。

よくある例として看護学生やその保護者も「病院から奨学金を出してもらい、その見返りにその病院で働くことで、返済免除になるから経済的にとても助かる」といった甘い考えです。
あくまでも就学のための資金として病院から社会契約として借受けし、看護師資格取得後はその医療機関の一員として責任ある職務を全うする(契約を果たす)ことで返済の免除になるのです。

学費について