資格・職業・国家試験一覧

技師や差し歯など、人工歯をつくるプロフェッショナル

歯科技工士になるには

歯科技工士は歯科補綴物(義歯、歯冠修復物など)をつくる業務に従事します。
金属、陶材、プラスチックなどの材料の知識を基礎に、歯型彫刻の造形技能、歯並びなどの自然感を表現する美的感覚、歯科医学固有の学問に裏づけられた確かな知識・技術が必要です。

どんな仕事?

人々のすこやかな生活をサポートする、なくてはならない医療専門技術者です。
作業は歯科医師によって型採りされた上下のあご模型(石こうモデル)を対象に行われますが、設計や使用材料・補綴方法などについては歯科医師から指示があります。
口腔内で生体の一部として機能するわけですから、歯科医学的要件をみたしていることが大切です。
さらに、患者さんや歯科医師からの経済的・時間的制約も受けることになります。

歯科技工士は、医療技術者のなかでも専門的分野のスペシャリストとし、学問的にも幅広く、より高度な技術が求められています。
技術しだいで独立開業の道も開かれています。

現在、就業している歯科技工士は全国に約3万6000人います。
もちろん、女子の進出も期待されている分野で、約15%が女性です。

適性

人間の永久歯(おとなの歯)は上下で28本から32本です。
性別・性格・老若・生活環境などの違いによって歯のかたち、色、歯並びなどに微妙な差がありますので、補綴物は一症例ごとの手づくりとならざるをえないことから、作業上の標準化や品質の規格化は困難です。

したがって、繊細な感覚と確かな手技が歯科技工士の重要な資質となっています。
自然感と機能回復を追求する仕事であることを考えあわせれば、歯科技工士は「創造的ではあるが創造ではない作業」ということができます。

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資格の取り方

歯科技工士になるには

歯科技工士試験(国家試験)に合格すると免許が与えられます(厚生労働大臣の免許)。
国家試験の受験資格を得るには次のような方法があります。

  • 高校卒業後、文部科学大臣または厚生労働大臣の養成施設で2年以上必要な知識と技能を修得する。
  • 歯科医師国家試験または歯科医師国家試験予備試験の受験資格を得る。
  • 外国の歯科技工士学校卒業または免許所持者で厚生労働大臣の認定を受ける。

養成施設の種類

歯科技工士の養成施設は全国に61校あります(国立5、公立5、私立51)。
学校区分では学校と養成所に分れます。
平成6年の「歯科技工士法」の改正により、大学や短大でも歯科技工士を養成することができるようになりました。

修業年限

昼2年以上・夜3年です。

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こんなことを学ぶ

歯科技工士養成施設の科目数は実習を含めて13科目です。
外国語、造形美術概論、関係法規が合わせて60時間、それ以外のすべての科目は歯科技工に関する専門の内容です。
とくに歯科技工の中心となるのは有床義歯技工学と歯冠修復技工学で合わせて880時間でかなりの部分を占め、そのほか歯の解剖学、歯科理工学などがあります。

基礎科目

外国語

ほとんどの養成所で英語が採用されています。
一般教養としての英語のほか、歯科技工関連の専門英語を学びます。

造形美術概論

義歯や矯正装置の作製にあたっては、自然な調和感覚とバランス感覚が必要です。
美的センスを身につけることも大切です。

専門科目

関係法規

歯科技工士法と関連法規について学び、業務を遂行できるよう適正な知識を修得します。
積極的に法を守る態度も養っていきます。

歯科技工学概論

歯科技工の概念と歯科技工士の倫理を身につけます。
また、歯科技工に関係する咀嚼系器官についての知識と歯科技工業務の実施に必要な運営管理と作業環境などについての知識を修得します。

歯科理工学

歯科鋳造の理論や技術をはじめ、歯科技工に必要な歯科材料、機械器具についての基礎的な知識を理解し、その取り扱いと応用について学びます。

歯の解剖学

歯について、その形態と構造を解剖学的見地から正しく理解し、歯群として歯が口腔の総合的機能に関与する重要性を認識します。
そのうえで、歯の形態を素材に彫刻できる技術を修得します。

顎口腔機能学

歯科技工士に必要な、歯、口腔、顎のかかわりを生理学的にとらえ学びます。

有床義歯技工学

有床義歯の理論と応用について適正な知識と基礎的な技術を修得します。
総義歯(全部床義歯)と局部床義歯(部分床義歯)の2分野にわかれています。

歯冠修復技工学

歯冠修復物と架工義歯(橋義歯)の種類と構成などを理解するとともに、その理論と応用について適正な知識と基礎的な技術を修得します。

矯正歯科技工学

歯科矯正の基礎的概念を理解し一般に使用されている歯科矯正装置の製作法について学びます。

小児歯科技工学

小児歯科の基礎的概念を理解し一般に使用されている修復物と咬合誘導装置などの製作法について学びます。

選択必修科目

各養成施設の特色を出せるように、養成施設ごとに専門科目から選択した科目を学びます。

歯科技工実習

歯科技工実習は2年次から行われます。
有床義歯、歯冠修復、架工義歯、矯正装置、小児関連などのすべての科目について臨床的模型上で実習し、歯科技工の実際を体得していきます。
いままで学んだことの最後の仕上げです。

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卒業後の進路と展望

歯科技工士養成施設の卒業後の進路は、歯科技工所、歯科医院、国公私立の病院、企業の診療所、材料メーカー、養成所の教員などが主な就職先です。
歯科技工士の場合、技術的にも最初の職場が修業のスタートと考えておく必要があり、すぐれた先輩に指導が仰げるような環境を選ぶことが重要です。

経験を積んで技術に自信がもて、経営センスがあれば歯科技工所の経営者として独立することもできます。
社会の高齢化はますます進展し、加えて、虫歯は文化が発達すればするほど罹病率が高くなるといわれています。
これからも歯科技工士の需要は高くなると予想され、同時に技術の向上も求められています。

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