資格・職業・国家試験一覧

作業活動を用い、自立した生活を支援する専門職

作業療法士になるには

作業療法士は身体に障がいのある人、心に障がいがある人、障がいのある子ども、認知症のお年寄りなどを対象に自立生活を促し、その人らしい社会生活を獲得できるように支援や指導を行うのが仕事です。
理学療法の目的はおもに基本的動作能力の回復をめざすものであるのに対して、作業療法は応用的動作能力または社会的適応能力の増幅が目的です。
各種の障がい分野、介護保険など、医療・福祉業界でとくに要望の高いリハビリ技術職です。

どんな仕事?

作業療法は、さまざまな作業活動等を用いて、身体、精神機能の回復をはかり、障がいをもちながらも、前向きに生きていけるように援助を行っていきます。
たとえば、編物、手芸、織物、陶器、人形づくり、銅・革・竹細工、木工、金工、園芸、農耕、芝居、音楽演奏、ゲーム、スポーツ(子どもの場合はいろいろな遊び)などがあり、患者が積極的に参加できる種目を選び、その作業を通して家庭復帰や実社会への適応回復能力を高めていきます。

主な作業療法

身体機能的作業療法

つかむ、はなす、つまむ、にぎるなど、おもに上肢の動作訓練を通して、実際の日常生活や社会活動への適応をめざします。
また、全体的な機能のバランスと耐久性を増加させる訓練も行います。

日常生活動作訓練

実用的な日常生活動作の獲得のための訓練やその人の障がいの種類や程度にあった自助具の選択、紹介、製作、家屋の評価、介護者への介護方法の指導等を行います。

心理支持的作業療法

患者が自ら立ち直ろうとする積極的な意志を失わないように、具体的で意味のある作業を通して精神面から支持・指導していきます。

職業前的作業療法

前記の作業療法を通して作業の質、持続力、能率、対人関係などがわかってきます。
それに基づいて障がい者の職業参加に好ましい方向に訓練をもっていきます。
ただし、これはあくまで医学的リハビリテーションの範囲内であり、職業的リハビリテーションに進んだ場合の職業評価や職業指導とは異なります。

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資格の取り方

作業療法士になるには

作業療法士試験(国家試験)に合格すると免許が与えられます(厚生労働大臣の免許)。
国家試験の受験資格を得るには次のような方法があります。

  • 高校卒業後、文部科学大臣または厚生労働大臣指定の養成施設(短大・専門学校など)で3年以上必要な知識と技能を修得する。
  • 大学の作業療法士養成課程で4年間修学する。
  • 外国の相当する学校卒業者または免許所持者で、厚生労働大臣の認定を受ける。

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こんなことを学ぶ

作業療法士養成施設では、専門の知識と技術を3020時間以上学ぶことが法律で定められています。
カリキュラムは基礎科目、専門基礎科目、専門科目に分かれています。

基礎科目

おもに1年次に履修します。
人文科学、社会科学、自然科学、保健体育、外国語などを幅広く学び、社会人としてまた医療技術者としての教養を身につけます。

専門基礎科目

おもに1〜2年次に、専門科目を学ぶうえでの基礎となる科目を学びます。

人体の構造と機能及び心身の発達

人体の構造と機能及び心身の発達を系統立てて理解できるようにします。

疾病と障がいの成り立ち及び回復過程の促進

健康、疾病及び障がいについて、その予防と回復過程に関する知識を習得し、理解力、観察力、判断力をつちかいます。

保健医療福祉とリハビリテーションの理念

国民の保健医療福祉の推進のために作業療法士が果たす役割について学び、地域における関係諸機関との調整及び教育的役割を担う能力を育成します。

専門科目

基礎作業療法学

系統的な作業療法を構築できるよう、作業療法の過程について必要な知識と技術を習得し、職業倫理を高める態度を養います。

作業療法評価学

作業療法過程における作業療法評価(職業関連評価を含む)の枠組みについての知識と技術を習得します。

作業治療法学

保健医療福祉とリハビリテーションの観点から、各疾患、各障がいへの作業の適応について知識と技術を修得し、対象者の自立生活を支援するために必要な問題解決能力を養います。

地域作業療法学

家庭生活、地域生活、職業関連生活等における作業行動の形成について、各障がいに即した地域ケア活動を展開するための能力を養います。

臨地実習

臨床実習は実習病院等で実際に患者さんを担当し学内で学んだ知識、技術を臨床で使えるよう高めていきます。
これを積み重ねていくことにより確かな実力が養われるとともに、患者との直接のふれあいのなかから、作業療法のありかたをつかんでいきます。
多くの学生は、臨床実習という場を通して、自分のめざす職業に対する使命感と喜びを感じとっていきます。

そのほか、病院の組織をはじめリハビリテーション部の運営・管理についても学び、専門職としての作業療法士の資質を養う重要な意味をもっています。

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卒業後の進路と展望

作業療法士の養成施設を卒業後は、病院やリハビリテーションセンターなどの医療機関、身体障がい者福祉センター、肢体不自由者、身体障がい者、知的障がい児、老人保健などの各施設、高齢者、共同作業所などの福祉機関、保健機関や教育機関などが、おもな就職先です。
最近は保健所で地域保健活動に従事したり、市区町村で実施されている地域住民へのリハビリテーション・サービスなどにも活躍分野がひらけています。

現代の医療体制のなかで、福祉的側面をもつリハビリテーション部門がさらに充実していくことは必至で、専門の療法士の必要性はますます高まっています。
今後、臨床経験を積み重ねた療法士が教育や研究・開発分野に進出することも望まれています。

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